2586762 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

いなかの猫の天邪鬼部屋

第4話

OnAir~シーズン2・第4話~


#仕事部屋

(ソファ-にギョンミンとヨンウン、並んで座って寛いでいる。)

ヨンウン : タジョンとオソクさんはそろそろ到着したかしら?

ギョンミン : たぶんね。

ヨンウン : そうか。..いいなあ。

ギョンミン : 羨ましい?

ヨンウン : そりゃそうよ。羨ましいわ。白い砂浜にロマンチックな夕焼け...。ああ!本当に絵みたいなんだろうな...

ギョンミン : (そんな光景を思い浮かべてみて)そういうのが好き?

ヨンウン : え?そういうのが好きじゃない人なんているの?監督は嫌い?

ギョンミン : 嫌いじゃないけど...実際そういう時になってみないと..君が毎回新しいドラマを書けるのが不思議だな。あまりにも常套的だよ。創意性がないよ、創意性が...

ヨンウン : あのね..新婚旅行に創意性が必要?こういう時重要なのはロマンよ。雰囲気よ。そりゃ..愛する人とだったらどこでも構わないけど..

ギョンミン : ...本当にどこでも構わない?

ヨンウン : ええ。愛する人と一緒だったら(ギョンミンを見て微笑む)

ギョンミン : (考えている)..

ヨンウン : 何を考えているの?

ギョンミン : (ヨンウンを見て) どこがいいか..という事。

ヨンウン : ん...(可愛く見て) 私はどこでも構わないけど...

(ギョンミン、ヨンウンの肩を抱きながら微笑む)

ヨンウン : それで...

ギョンミン : ?

ヨンウン : いつ行くの?

ギョンミン :..(ため息) そうだよな。いつ行けるか...

ヨンウン : (気が抜けたように)これからドラマがあるから大変でしょ?監督のドラマはいつ放送なの?

ギョンミン : 来年1月の予定だよ。

ヨンウン : じゃあ...6ヶ月以内には難しいわね...

ギョンミン : (ヨンウンが可愛い。笑って)難しいな。悔しいけど。

ヨンウン : (照れくさそうに笑って) そうね....。(急に思い出したように) 正直言ってさっきのブーケ、ちょっと恥ずかしかったわ。

ギョンミン : どうして?

ヨンウン : 私、ミスでもないでしょ?あのままヘギョンオンニが受け取っていれば...

ギョンミン : それじゃ明日社長に持って行ってやれよ。

ヨンウン : もう。何でそうなるのよ。

ギョンミン : それで、結局ブーケはどうしたの?

ヨンウン : ブーケ?車の中よ。家に持って帰ろうと思って。

ギョンミン : (時計を見て) もう10時だね。

ヨンウン: まあ!もうそんな時間?(少し悩んで) もうちょっといてもいいんだけど...でももう行かなくちゃ。

ギョンミン : (名残惜しそうに) 言わなけりゃ良かった..

ヨンウン : 私..悪いママになったら自分が許せないもの..

ギョンミン : あと20分だけ..

ヨンウン : 20分で何をするの?

ギョンミン : (ヨンウンを両腕で抱いて) こうやって抱いて...20分経ったら送ってあげる。

ヨンウン : (微笑んで) 抱いているだけ?

ギョンミン : (ヨンウンの襟足に顔を埋めて)ああ...抱いているだけ。

ヨンウン : (頭が上がらず目だけ上げて) ...

(ギョンミン、ヨンウンの首にそっとキス)

ヨンウン : (笑い堪えて)くすぐったいわ..やめてよ。

ギョンミン : 黙ってて。

ヨンウン : 黙れないようにしてるんじゃないの、監督が。

ギョンミン : (ヨンウンの耳元に触れて)今すごい忍耐力を発揮してるんだから.. 刺激しないで。

ヨンウン : そんな事言われても...(首をすくめて)だから...

ギョンミン : 動くなって?抱いてるだけだと混乱してかえって我慢出来なくなりそうなんだ。

ヨンウン : まったくもう...。じゃあ我慢しないで。

ギョンミン : (ヨンウンを離して会心のほほ笑み)本当に?君が先に言ったんだからね。

ヨンウン : 何ですって?(可愛く睨んで)..ウソつき..

(ギョンミン、ヨンウンにキス...)


#ヨンウン家、チュニの部屋

(ヨンウン、チュニの寝床を見る。チュニの額にキス)

ヨンウン : おやすみ。ママ、今日は遅くなってごめんね..今度からはもっと早く来るから..。(出ようとする)

チュニ : ママ。

ヨンウン : うん?(チュニを見る)

チュニ : 結婚するの?

ヨンウン : (驚く)え?

チュニ : ギョンミンおじさんと結婚するの?

ヨンウン : あ..ええと..どうして?ギョンミンおじさんが嫌いなの?

チュニ : 好きでも嫌いでもない。

ヨンウン : どうして?魅力がない?

チュニ : それはママにとってだけ大事な事。

ヨンウン : (にっこりと笑って) チュニ...そんなふうに言われたら、ママ、どう話していいか分からないわ..。(チュニのベッドに座る)

チュニ : ただ話して。正直に話せばいいでしょ。

ヨンウン : そうね。正直に。それじゃ...チュニも正直に話してくれる?

チュニ : うん、分かった。

ヨンウン : (しばらくチュニを見て) ママが結婚するのがイヤでしょ?どうしてイヤなのか言ってくれる?

チュニ : イヤなんじゃなくて...ただそれがパパだったらいいのに。(ヨンウンうろたえる) パパが可哀想で。

ヨンウン : チュニ...それはチュニが思い違いをしているの。ママが結婚してもパパは全然可哀想じゃないのよ。

チュニ : だけどお互いに愛して結婚したんじゃないの?

ヨンウン : ...(ため息) チュニにどこまで言うべきか分からないけど....確かにママとパパはお互いに愛して結婚したわ。

チュニ : それなのに、どうして別れたの?

ヨンウン : チュニ..結婚とは..いや、愛というのは壊れやすいの。それで、それが壊れないように二人が一生懸命に努力しなければならない。でもママとパパの愛は壊れてしまったの。

チュニ : 誰が壊したの?

ヨンウン : ....二人で一緒に...愛を守ろうとすれば信頼が絶対に必要なのに、ママはパパを信じることが出来なかったの。そしてパパはママを信じることが出来なくなって..

チュニ : 難しいよ。

ヨンウン : うん。チュニには難しい話ね。チュニがもうちょっと大きくなって、ガールフレンドも出来て..愛するようになれば分かるかしら。

チュニ : 一度壊れたら、もう一度直す事は出来ないの?

ヨンウン : うん..たぶん..

チュニ : (考え込む)..

ヨンウン : (じいんと熱くなる.. チュニを胸に抱いて) ごめんね、チュニ..愛を守ることが出来なくて、ごめんね...


#公園


(ベンチにヨンウンとヘギョン、座っている)

ヨンウン : チュニの事が心配だわ。

ヘギョン : え?誰が?

ヨンウン : パパに対する気持ちが格別だから。

ヘギョン : え?チュニが何だって言うの?(ヨンウンの手を見て指輪を見つけて) ん?それ何?見た事ない指輪だけど。

ヨンウン : うん...これ..?(幸せそう)

ヘギョン : 誰がくれたの?イ・ギョンミン監督がくれたの?そうなの?そうなのね。いつ?いつもらったの?

ヨンウン : (周りを見回して) 小さい声で話してよ...。(指輪を見て嬉しそうに) あの日..タジョンの結婚式が終わって..

ヘギョン : それは...良かったわね。..(澄まして) やれやれ..誰かは一度も嫁に行けないのに、誰かは二度も嫁に行って...

ヨンウン : どうしたの?そんなふうに言わないで..

ヘギョン : 胸が痛くて...。それで、いつ結婚するの?

ヨンウン : まだ分からないわ。忙しいし。

ヘギョン : 忙しいなら急いでしちゃえば...

ヨンウン : 結婚がそんなに簡単なの?

ヘギョン : (脹れている) そうね。私には分からない。した事がないんだから。

ヨンウン : ああ、もう。さっきからヘソを曲げたような事ばかり言って。何なのよ?

ヘギョン : 分からないでしょうね。....(ため息)

ヨンウン : (機嫌をうかがって) 本当にヘソを曲げてるの?

ヘギョン : (ヨンウンを横目で見て) 無理があることは分かっていたけど...それでも胸は痛いね..

ヨンウン : 何???...オンニ、イ監督が好きだったの?

ヘギョン : 違うわよ..好きだなんて...。ただ..夢は見た事あるけど。

ヨンウン : 本当なの?

ヘギョン : いいでしょ、それくらい。私は娘でイ監督もチョンガーなんだから、夢を見たって。

ヨンウン : (荒唐な)..

ヘギョン : ただの夢よ、夢!そんなに深刻にならないで。

ヨンウン : オンニ...悪いけど私...笑いが..(笑いをこらえる)

ヘギョン : やめてよ。ちょっと!

ヨンウン : ごめん..ごめんね~(頭を下げて笑う)




(原作出処:sonkhj1116さんのブログ



© Rakuten Group, Inc.